2007/12/31
***麦秋/小津安二郎
1951年、東京物語の2年前の作品。
おもしろかった。
ときどき人がいなくなった空間が写る。そこに登場人物の心情が残っているようで、ため息が出た。カメラが動いて、静止画だったことを思い出す。写らないものが、撮られている。
小技もきいていて、何度も声を出して笑ってしまう。いろいろな設定が東京物語とほとんど同じことにも、また笑った。おもしろいのだ、参った。
笠智衆、東京物語より20~30歳年下の設定。すばらしい役者だ。原節子も、何考えているかわからない人を演じさせたらそれは上手。